クレジットヒストリー(信用履歴)は、今後のローンやクレジットカード利用に影響を与える重要な情報です。失業中でもこの履歴を守ることができれば、将来の金融取引で不利にならずに済みます。本記事では、クレジットヒストリーを守る具体的な方法や、よくあるトラブル、間違えやすいポイントについて詳しく解説します。
クレジットヒストリーとは?
クレジットヒストリーの役割
クレジットヒストリーとは、クレジットカードやローンの利用履歴を記録したもので、信用情報機関(CIC・JICC・KSC)が管理しています。この履歴が良好であれば、将来のローン審査やクレジットカード発行がスムーズになります。逆に、支払い遅延や未払いがあると、信用情報に傷がつき、審査に通りにくくなります。
失業が信用情報に与える影響
失業そのものが信用情報に記録されるわけではありません。しかし、収入が減ったことでクレジットカードの支払いが遅れたり、ローンの返済が滞ったりすると、クレジットヒストリーに悪影響を及ぼします。そのため、失業中でも支払いの管理が重要になります。
失業中でもクレジットヒストリーを守る方法
最低限の支払いは維持する
クレジットカードの支払いを1回でも遅れると、信用情報に傷がつく可能性があります。特に61日以上の延滞(異動情報)が記録されると、金融機関の審査で大きなマイナスになります。そのため、最低限の支払いを維持することが大切です。
- 最低額だけでも支払う(リボ払いや分割払いの活用も検討)
- 公共料金や通信費の支払いを優先する(クレジットカード払いのものは特に重要)
- 家族に一時的に助けてもらう選択肢も検討する
リボ払いや分割払いを活用する
一括払いが難しい場合は、リボ払いや分割払いを活用することで、毎月の負担を軽減できます。ただし、リボ払いは利息が高いため、最小限の利用に留めるのが賢明です。
- 手数料の低い分割払いを選ぶ(2回払いなら金利0%のカードもある)
- リボ払いは最低額ではなく、できるだけ多く支払う(利息負担を減らすため)
カードのキャッシング枠には注意
キャッシング(カードローン)は手軽に利用できますが、金利が高いため、長期間借りると負担が大きくなります。どうしても必要な場合は、銀行系カードローンの低金利プランも検討しましょう。
収入がなくてもデビットカードやプリペイドカードを利用
失業中にクレジットカードを新規発行するのは難しくなるため、代替手段としてデビットカードやプリペイドカードを活用するのもおすすめです。これらは口座残高内での利用になるため、信用情報には影響しません。
- デビットカードは即時決済で管理しやすい
- プリペイドカードなら審査不要で使いすぎ防止にもなる
利用履歴を継続する
クレジットカードを使わずに放置すると、クレジットヒストリーが育たず、いざというときに信用力が落ちる可能性があります。収入がなくても、少額の決済を続けることで、信用を維持できます。
- 月に数回でもクレジットカードを使う(少額でもOK)
- 定期的な支払い(サブスクや通信費)にカードを設定
よくあるトラブルや間違えやすいポイント
失業後にカードを解約してしまう
収入がなくなったからといって、使っていないクレジットカードをすぐに解約するのは逆効果です。カードの利用歴が消えると、信用情報が薄くなり、今後の審査で不利になる可能性があります。
収入なしで新しいクレジットカードを申し込む
失業中に新規でクレジットカードを申し込むと、審査に落ちる確率が高くなります。さらに、審査落ちの履歴が信用情報に残るため、再就職後のカード発行にも影響が出る可能性があります。
知らぬ間に支払い遅延をしてしまう
口座残高不足による引き落としミスは、意外と多いトラブルです。特に公共料金やスマホ料金などをクレジットカード払いにしている場合は、口座残高を常に確認しておきましょう。
まとめ
失業中でもクレジットヒストリーを守ることは、将来の金融取引において大きなメリットになります。筆者自身も、一時的に無職になった際に、少額のカード決済を継続しながら、最低限の支払いを維持することで信用を守ることができました。
特に大事なポイントは以下の3つです。
- 最低額の支払いは維持し、延滞を防ぐ
- カードを放置せず、少額でも利用履歴を残す
- 焦って新規カードを申し込まない
失業は一時的なものですが、信用情報は長期間影響を及ぼします。次の仕事が決まったときに、スムーズにカード利用やローン審査を通すためにも、今のうちにできる対策をしっかり行いましょう。