失業保険の受給中に知っておきたい年金制度について、よくあるトラブルや間違えやすいポイントも含めて解説します。「失業」と「年金」、ふたつのテーマに絡む手続きは、思いのほかややこしいものです。
年金保険料の納付義務は継続!
失業保険を受けていると、つい年金の支払いは「今だけ見逃してもらえるかな?」と思いがちですが、残念ながら年金保険料の納付義務は続きます。失業保険と年金制度は別物と考えておくのが基本です。
「せっかく受給してるのに、まだ払わないといけないの?」と思うかもしれませんが、年金保険料の納付が滞ると後々困ることに…。例えば、将来の年金額が減ったり、手続きが煩雑になったりするため、ここはしっかりチェックしておきましょう!
免除申請で支払いを一時停止
収入が激減した場合や失業保険の受給だけで生活することになった場合、年金保険料の免除や猶予申請を行うことが可能です。この申請により、払う額が減ったり、一時的に納付が停止されたりします。よくあるのは「免除申請をしておきながら、うっかり支払ってしまった!」というケース。免除が承認されたかどうかの通知が届くまで、手続きを進めてしまわないよう注意が必要です。
また、免除申請が受理された場合でも、その期間が将来の年金額に影響する可能性があります。例えば、全額免除ならその分の年金が減額されるので、どの免除申請が自分にとって最適かを考えて選択しましょう。
年金保険料を支払うべきか迷ったら「追納」もあり
「今は払えないけれど、後で払いたい!」というときには、追納制度が利用できます。免除や猶予された期間分を、あとからまとめて納付することができる制度です。とはいえ、追納を選ぶ場合でも、期限が過ぎると利息がつくため、余裕ができたら早めに支払うのがおすすめです。
追納に関するトラブルの典型は「後回しにしすぎて、気が付いたら利息が増えていた…」といったものです。追納のスケジュール管理が必要になりますが、これも将来のためと考え、できるだけ忘れないようにしておきましょう。
失業保険受給中に年金加入手続きをお忘れなく!
もし会社勤めを辞めて失業保険を受けている場合、厚生年金から国民年金への切り替え手続きが必要です。手続きをせずにそのままでいると、未納期間が生じる恐れがあり、将来の年金額に影響が出てしまいます。
よくある間違いは「退職したけど、健康保険の手続きだけでいいかな」と思ってしまうケースです。年金は年金、健康保険は健康保険と別々の対応が必要なので、両方とも忘れずに対応しましょう。
年金手続きのよくある勘違いと解決策
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勘違い1:「失業保険を受けている間は、年金も自動的に免除されているだろう」
- → 失業保険とは別なので、年金の免除申請が必要です!
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勘違い2:「収入が減ったから年金は払わなくても大丈夫でしょ」
- → 収入が減っても納付義務は続きます。免除申請を忘れずに!
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勘違い3:「失業保険がもらえるときに年金ももらえるかも?」
- → 年金は年齢や加入期間が要件なので、基本的には別ものと考えましょう。
年金は別物!なので別の手続きが必要
失業保険の受給中は何かと慌ただしくなりがちですが、年金についても計画的に対応することが大切です。免除申請や猶予制度をうまく利用しつつ、後から「払っておけばよかった!」と後悔しないよう、必要な手続きを行っていきましょう。
失業保険を受けていると、「まあ大丈夫っしょ!」とつい油断しがち。でも、年金保険料の納付は将来の自分のための投資です。手続きを進めるごとに、「これで少し将来が安心かも…」と思えると、気持ちも落ち着きますよ。